KADOKAWAに聞くLOGLY lift for Publisher活用方法

2018年12月5日
榎並敬寛
導入事例

みなさんこんにちは! メディア・ソリューション部の榎並です。

媒体主様の中には、ユーザー回遊やネイティブ広告の掲載を目的に、自サイトにレコメンドウィジェット型ネイティブ広告プラットフォームの導入を検討されている方や、どのようなコンテンツレコメンドが適しているのか悩まれている方が多いかと思います。

そのような媒体主様の悩みを少しでも解決できればと思い、実際に弊社サービス「LOGLY lift for Publisher」をご利用いただいている媒体主様の事例を交えてご紹介いたします。

今回は、株式会社KADOKAWAの中村様にインタビューさせていただきました。

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株式会社KADOKAWA
デジタル戦略推進局
サービス企画部 情報サービス企画課
兼 統括編成部 デジタルマーケティング課

中村 慧(さとる)

榎並:
インタビューを引き受けていただき、ありがとうございます。
それではまず、現在のご所属や業務内容についてお教えいただけますでしょうか?

中村:
KADOKAWAが運営しているいくつかの媒体を横断してマネタイズ支援する部門に所属しています。
プログラマティック広告の運用や新しい広告メニューの考案がメイン業務となります。

導入のきっかけは記事広告・タイアップ広告など特定記事への誘導と運用・管理

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榎並:
弊社サービスの導入に至った経緯・目的は何でしょうか?

中村:
以前勤めていた会社でブログサービスを運営しており、そこではログリーが提供している「Zenback」を利用していました。KADOKAWAに転職後、しばらくログリーとの取り組みはご無沙汰してましたが、あるとき社内で企画記事やタイアップ記事への誘導強化が課題に挙がったため、一度ログリーへ相談することにしました。

それまでは誘導枠に他社のアドサーバを利用していたのですが、配信管理や枠作成の手間、配信費用といった懸念点がいくつかありました。

そのことを吉永社長に相談したところ、「ログリーのレコメンドウィジェットはアドサーバ機能としても利用可能なので、使ってみてください」と仰っていただいたのがLOGLY lift導入のきっかけです。

実は、ユーザーのサイト回遊の向上を目的としたコンテンツレコメンデーションについては、ログリー以外のベンダーを利用しておりましたが、当時、他社のツールではアドサーバ機能がなかったこともあり、追加・切り替えでログリーのサービスを導入する理由の1つとなりました。現在、10媒体以上でLOGLY liftを導入しており、ほとんどの媒体でアドサーバ機能を利用しています。

アドサーバ機能の利用について

榎並:
導入いただいているほとんどの媒体でアドサーバ機能の利用をされているとのことですが、こちらの運用についてはどうでしょうか?

中村:
主に企画記事やタイアップ記事で利用しています。

弊社では、急遽差し込まれる配信案件も多く、配信期間や配信量のコントロールが複雑になりがちで、かつてはオペレーターとの連携不足から過剰配信や過少配信など管理の行き届かないことがしばしばありました。

そこで、LOGLY liftを導入したタイミングで運用ルールを再整理し、フィラーにログリーのアドネットワークを配信するようになったので配信管理の面でも、収益の面でも状況は良くなっていると思います。

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ログリーへのお問い合わせはこちらから

媒体に合わせたコンテンツレコメンデーションとしての利用

榎並:
コンテンツレコメンデーション利用のきっかけと、現在どの媒体でどのようにご活用いただいているか、お教えいただけますでしょうか?

中村:
最初はアドサーバ機能としての利用でしたが、レシピ、タレント情報、イベント・スポット情報といったコンテンツの回遊につながればという思いでコンテンツレコメンドも利用するようになりました。

当時は記事以外のコンテンツをレコメンド可能なサービスも少なかったので実験的な取り組みでした。

現在は、サイト内回遊や収益など各媒体の運用目的に合わせつつ、さらに対象コンテンツを拡大しています。また、ログリーにご協力いただいて効果改善に向けたフォーマットやレコメンドアルゴリズムのA/Bテストも繰り返し実施しています。

榎並:
弊社が最も得意とする文脈解析技術を用いたレコメンドアルゴリズムでは、関連性の高いコンテンツのレコメンデーションが可能です。関連精度の高さもありますが、レコメンド種別としては、人気記事順や新着記事順、あるいはそれらと関連性の高さを掛け合わせたレコメンドアルゴリズムなど数多く取り揃えています。

KADOKAWAさんでは、レコメンドアルゴリズムの最適化以外でもサイト内回遊を向上させる独自の取り組みをしていますね。具体的にどんなことをしていますか?

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中村:
例えばウォーカープラスでは、全国各地のイベントや施設を紹介するコンテンツがあるので、ユーザーが「東京都」にある施設紹介コンテンツを閲覧時には「東京都」に絞ったエリア別でフィルターをかけた上で、関連性の高い施設紹介のコンテンツをレコメンドしています。

ウォーカープラスではエリア別でレコメンドしていますが、こちらの応用で漫画コンテンツを所有するwebエースではコンテンツ自体が持つジャンル別に分けてレコメンドしています。

ほかにも、WebNewtypeではエンターブレインオンラインショッピングサイト「ebten(エビテン)」へのユーザー送客専用のレコメンドウィジェットを設置して、Newtypeのコンテンツページからebtenの商品購入ページへの誘導を試験的に実施しています。

実際にどれくらいの送客ができているか、すぐにパフォーマンスを見ることができるのは良いですね。

今後の構想

榎並:
最後に今後の利用の仕方や運用方法、構想などあればお教えいただけますでしょうか?

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中村:
LOGLY liftを導入している面が多く、アドサーバ機能として利用している枠が組み込まれた媒体が多いので、運用環境がある程度揃っている点は助かっている反面やりすぎた感はあるかも(笑)。

今後も長期的な取り組みができると、ありがたいです。

とはいえ、コンテンツレコメンドとしての利用については特定のベンダーさんにこだわりがあるわけではないです。今まで多くのベンダーさんにご協力いただきましたが、媒体の状況に応じていろいろな手段を選択できればとは思います。

榎並:
ありがとうございます! 引き続き、新機能・新サービスの開発に励みます!

中村:
コンテンツレコメンドに限った話ではなく、広告案件のクリエイティブ審査をしっかりやっていかなくてはいけないし、ページ全体を見渡してブランドの品位を保てているか、大前提としてユーザーに不快な思いをさせていないかにも注意していきたいです。

また、ネイティブアドプラットフォームというフォーマットを飛び越えて、単なるレコメンデーション部分だけでなく、新しいパッケージ・メニューをつくっていくような、それこそ弊社だけでなくほかのパートナーとも一緒になって取り組みができるようになるとおもしろいですね。

最後に、個人的にやっていきたいのはサイト自体のパフォーマンス改善です。以前レタスクラブニュースのサイト軽量化のため、貴社レコメンドウィジェットパーツの容量軽減の依頼をさせていただきましたが、各媒体そういった改善をどんどんやっていきたいです。

榎並:
そうですね。弊社としても単なるネイティブアドプラットフォームという枠組みを超えて、媒体主様の抱えている根っこの悩みや課題を一緒に解決していきたいです。

ブログインタビューを引き受けていただき、ありがとうございました! 引き続き、よろしくお願いいたします!

著者紹介
榎並敬寛
榎並敬寛
前職では男女比女性9割のPR代理店にて、ホスピタリティとは何ぞやをお姉様方から学ぶ。 個性豊かなメンバーが集うマーケティング・ソリューション部の副部長をしています。