ネイティブ広告の最新トレンド―2017年8月版―

2017年8月25日
野中義昭
マーケティング

過去に当ブログ「世界のネイティブ広告費、今後3年間で倍増し約600億ドルに、日本市場も同じく倍増」でもお伝えしたように、ネイティブ広告の市場規模は世界的に右肩上がりの成長を予測しているものが多く、展望としては非常に明るいです。 

日本国内でのネイティブ広告は、その解釈の違いから生じた混乱などにより、急速に注目を浴びました。JIAAによるガイドライン作成などの活動を通して、国内でもネイティブ広告の認識が定着し、利用も増加してきました。ネイティブ広告の定義や効果についてはログリーでもホワイトペーパーを作成し「ネイティブ広告に期待できる3つのこと」としてまとめていますので、参考までにご一読ください。

目覚ましい市場拡大を続けるネイティブ広告市場では、テクノロジーベンダーも次々に登場しています。テクノロジーベンダーの全体感を視覚的に捉えることができるものとして、デンマークのNative Advetising Insutitute(以下NAI)がまとめた「2017 Native Advertising Technology Landscape Infographic 」を紹介します。

 

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 NAIの発表によると、2011年頃におよそ150社程度だったベンダー数が、2016年には3,500社以上になっています。上記のように各社がさまざまなネイティブ広告のサービスを提供していますので、当ブログでは今回、ネイティブ広告のこれからとトレンドに関して、いくつか紹介いたします。 

1.レコメンドウィジェット

既に多くの媒体に導入されていることから、より一般的なものとなってきました。レコメンドウィジェット型は、ネイティブ広告の代表的なフォーマットの1つですが、今後もネイティブ広告市場の拡大を牽引すると予想されます。理由としては、媒体社にとって導入が比較的容易なこと、高い収益が上がること、サイト内の回遊性を向上させられることがあげられます。また、広告主サイドとしてもコンテンツマーケティングの一環として、自然流入数の偏りや流入数を補う役割として、レコメンドウィジェット型のネイティブ広告への出稿が増加傾向にあります。

・レコメンドウィジェットイメージ

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2.プログラマティック

プログラマティック取引自体は新しい取り組みではありませんが、米国IABがネイティブ広告でのプログラマティック取引の基準をまとめた「OpenRTB 2.5」が発表されてるなど、環境整備が進んでいます。OpenRTB 2.5は、ネイティブ広告のプログラマティック取引だけをまとめたものではありませんが、2017年までに多くのDSPがこの仕様に対応すると予想されて、着実に土俵が整いつつあります。

ネイティブ広告フォーマットによるプログラマティック取引では、「Dynamic Creative Optimization」 (以下、DCO)が非常に重要な役割を担っています。DCOでは、ユーザーのオーディエンスデータなどを利用し、自動でパーソナライズされた見出しや画像などのクリエイティブを表示できるようになります。このことから、広告のプレイスメントだけでなく、よりユーザーに寄り添った形でコンテンツを届けることが可能となります。 

3.ネイティブ動画広告

業界全体の動向を反映しているものではありませんが、ネイティブ動画広告への予算投下の状況を端的にあらわした、Bidtellect社のCEOがNAIに投稿した数値を紹介いたします。半年間でネイティブ動画広告に予算を利用したブランド数が3倍、Bidtellect社のネイティブ動画広告の売上が12倍になっており、広告主の高い関心と期待があらわれています。さらに、ネイティブ動画広告を視聴するためにクリックしたユーザーの約40%がランディングページに遷移したとのデータも発表されており、ネイティブ動画広告は高いエンゲージメントを獲得できるとのデータも公開されています。また、comScoreが発表したデータによると、モバイル分野でネイティブ動画広告の高いブランドリフト効果が報告されております。

・ネイティブ動画広告のブランドリフト効果

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     出典:comScore

以上、ネイティブ広告における3つのトレンドに関して紹介いたしました。媒体社や広告主のネイティブ広告に対する期待値は大きく、かつネイティブ広告は急速に変化が起きている分野のため、今後のトレンドについて、ますます広告業界関係者にとって見逃せないものとなっています。

 

<参考>

The 2017 Native Advertising Technology Landscape

https://nativeadvertisinginstitute.com/blog/native-advertising-technology-landscape/

 

Real-Time Bidding (RTB) Project: OpenRTB Dynamic Native Ads V1.2 in Public Review

https://www.iab.com/guidelines/real-time-bidding-rtb-project/

 

New Report: Here’s The 3 Main Trends For Native Video

https://nativeadvertisinginstitute.com/blog/native-video-trends/

  

comScore Study for Opera Mediaworks Proves Branding Value of Native Mobile Video

https://www.comscore.com/Insights/Blog/comScore-Study-for-Opera-Mediaworks-Proves-Branding-Value-of-Native-Mobile-Video

 

著者紹介
野中義昭
野中義昭
2012年大手ペイメントサービスプロバイダーに入社。代理店営業および新サービスの立ち上げに従事。2016年よりログリーに入社しアカウントプランナーとしてブランド広告主の施策企画を担当。その後、ビジネスディベロップメント部門のリーダーとして、新規の取り組みなどを推進。