UGCマーケティングとは?ユーザー投稿の活用方法とメリット、成功事例を解説

2025年6月16日
マーケティング担当
Buzz

「広告よりも、実際に使っている人のリアルな声が知りたい」

「SNSで見たあの人の投稿が、商品を買う決め手になった」

あなたにも、こんな経験はありませんか?現代の消費者は、企業からの一方的な広告よりも、同じ消費者である「一般ユーザー」からのリアルな情報を信頼する傾向にあります。

このような背景から、マーケティングの世界で非常に重要視されているのが「UGC(ユーザー生成コンテンツ)」です。「ユーザー投稿」をいかに活用し、絶大な効果を持つ「口コミ」の力を味方につけるかが、多くの企業の課題となっています。

この記事では、「UGCとは何か?」という基本から、マーケティングに活用するメリット、効果的なUGCの生み出し方、具体的な活用方法、そして必ず知っておくべき注意点まで、SNSキャンペーンの事例などを交えながら分かりやすく解説します。

この記事を読めば、ユーザーの声を力に変え、顧客との信頼関係を深めながらビジネスを成長させるための具体的なヒントが得られるはずです。

目次

 UGC(ユーザー生成コンテンツ)とは?【マーケティングの新常識】

 UGCの定義:一般ユーザーが作成・発信するコンテンツ

UGC(User Generated Content:ユーザー生成コンテンツ)とは、企業ではなく、一般のユーザー(消費者)によって作成され、主にSNSやレビューサイト、ブログなどに投稿・発信されるコンテンツの総称です。

企業が制作するプロフェッショナルなコンテンツとは異なり、ユーザー自身の視点やリアルな体験に基づいている点が最大の特徴です。

 なぜ今、UGCマーケティングが重要なのか?(口コミの絶大な効果)

UGCを活用したマーケティングが重要視される理由は、その根底にある「口コミ」の強力な効果にあります。

1.  高い信頼性: 消費者は、企業からの広告メッセージよりも、利害関係のない第三者である一般ユーザーの声を「本音」として信頼します。

2.  共感と自分ごと化: 自分と似たようなユーザーの投稿を見ることで、「自分も使ってみたい」「自分にも関係がある」と、商品を自分ごととして捉えやすくなります。

3.  情報拡散力: ポジティブなUGCは、SNSなどを通じてユーザーからユーザーへと自然に広がり、企業の想定を超えた認知拡大を生むことがあります。

4.  広告への嫌悪感の回避: 広告色が薄いため、従来の広告に抵抗を感じるユーザーにも受け入れられやすい傾向があります。

 UGCの主な種類

UGCには様々な種類がありますが、代表的なものは以下の通りです。

 SNS投稿: Instagramの写真やリール、X(旧Twitter)のポスト、TikTokのショート動画、YouTubeのレビュー動画など。

 レビュー・口コミ: ECサイトの商品レビュー、Googleマップや食べログなどの店舗レビュー、比較サイトの口コミなど。

 ブログ記事: 個人ブロガーによる詳細な商品使用レポートや体験談。

 Q&Aサイトの投稿: Yahoo!知恵袋などでの商品に関する質問や回答。

 UGCマーケティングがもたらす5つの大きなメリット

UGCをマーケティングに活用することで、企業は多くのメリットを期待できます。

 メリット1:圧倒的な信頼性と共感性

前述の通り、UGCはユーザーのリアルな声であるため、企業発信の情報よりも高い信頼性を持ちます。また、ユーザー目線の言葉や写真は共感を呼びやすく、顧客の購買意思決定を強力に後押しします。

 メリット2:購買意思決定への強い影響力

多くの消費者は、商品を購入する前にSNSや口コミサイトでUGCを検索し、購入の判断材料としています。ポジティブなUGCは、コンバージョン率の向上に直接的に貢献します。

 メリット3:コンテンツ制作コストの削減

ユーザーが自発的に質の高いコンテンツ(写真、動画、レビューなど)を生成してくれるため、企業が全てのマーケティングコンテンツを一から制作する必要がなくなり、コストやリソースを大幅に削減できます。

 メリット4:エンゲージメントと顧客ロイヤルティの向上

自社の投稿が企業に認められたり、公式アカウントで紹介されたりすることは、ユーザーにとって嬉しい体験です。こうしたコミュニケーションを通じて、ブランドへの愛着(エンゲージメント)が高まり、長期的なファン(ロイヤルカスタマー)育成に繋がります。

 メリット5:新たな顧客インサイトの発見

UGCには、企業が想定していなかった商品の使い方や、改善点に関する率直な意見など、顧客インサイトの宝庫です。これらを収集・分析することで、商品開発やサービス改善の貴重なヒントが得られます。

 UGCを効果的に生み出すための施策・キャンペーン

魅力的なUGCは、ただ待っているだけでは集まりません。企業側からUGCの創出を促す仕掛けが重要です。

 施策1:ハッシュタグキャンペーン(SNSキャンペーン 事例 UGCの創出)

SNSキャンペーンの代表的な事例です。特定のハッシュタグ(例:#商品名使ってみた)を設定し、そのハッシュタグを付けた投稿をユーザーに促します。抽選でプレゼントを進呈するなど、参加するメリットを用意することで、多くのUGCを集めることができます。

 施策2:フォトコンテスト・動画コンテスト

テーマを設けて、商品やサービスに関連する魅力的な写真や動画を募集します。ユーザーの創造性を刺激し、クオリティの高いUGCが集まりやすいのが特徴です。

 施策3:レビュー投稿の促進とインセンティブ設計

ECサイトの購入者などに対し、レビュー投稿を促すメールを送ったり、「レビュー投稿でポイント付与」といったインセンティブを用意したりすることで、口コミの数を増やす施策です。

 施策4:インフルエンサーとの連携によるUGC創出の「きっかけ作り」

影響力のあるインフルエンサーに商品を提供し、その魅力を発信してもらうことは、質の高いUGCを生み出すだけでなく、そのフォロワーによるUGC投稿を誘発する「呼び水」としての効果も期待できます。

 施策5:ユーザーが投稿したくなるような体験の提供

商品そのものの魅力はもちろん、パッケージデザイン、店舗の雰囲気、ユニークなサービスなど、「思わず写真に撮ってシェアしたくなる」ような体験を提供することも、UGC創出の重要な要素です。

 収集したユーザー投稿の具体的な活用方法

集まったユーザー投稿は、様々な形でマーケティングに活用できます。

 活用法1:公式WebサイトやLPに掲載し、信頼性を高める

ユーザーの許諾を得た上で、UGCを「お客様の声」や商品詳細ページ、ランディングページ(LP)に掲載します。これにより、サイト訪問者の不安を払拭し、信頼性を高めることで、コンバージョンを後押しします。

 活用法2:公式SNSアカウントでのリポスト・紹介

ユーザーの投稿を公式アカウントで紹介(リポスト、引用など)します。これは、投稿者への感謝を示すと同時に、他のフォロワーへUGCを拡散する効果的な方法です。

 活用法3:広告クリエイティブとして活用する

ユーザーのリアルな写真やコメントを、Web広告(SNS広告、ディスプレイ広告など)のクリエイティブに活用します。一般的な広告素材よりも親近感が湧き、クリック率の向上が期待できます。

 活用法4:ECサイトの商品ページに組み込む

ECサイトの商品ページにレビュー機能やUGC掲載スペースを設けることは、今や必須の施策です。購入を検討しているユーザーにとって、最も重要な判断材料の一つとなります。

 活用法5:メールマガジンやパンフレットなどのコンテンツとして活用

メールマガジンでお客様の声を紹介したり、パンフレットや営業資料にUGCを引用したりすることで、コンテンツの説得力を高めることができます。

 【重要】UGC活用時に必ず守るべき注意点

UGCは強力な武器ですが、その活用には細心の注意が必要です。特に権利関係は厳守しなければなりません。

 注意点1:権利の確認と利用許諾の取得(著作権・肖像権)

ユーザーが作成した写真、動画、文章などのコンテンツには、著作権があり、投稿者本人に帰属します。企業がこれらを二次利用(Webサイトへの掲載、広告利用など)する場合は、必ず事前に投稿者本人から明確な利用許諾を得る必要があります。無断転載は著作権侵害となり、大きなトラブルに発展する可能性があります。また、投稿に本人以外の人物が写っている場合は、その人物の肖像権にも配慮が必要です。

 注意点2:利用許諾を取る際の具体的な方法

利用許諾は、SNSのDM(ダイレクトメッセージ)やコメントで直接連絡を取るのが一般的です。その際、「どの投稿を」「どのような目的で」「どこに」「どのくらいの期間」利用したいのかを具体的に伝え、相手の承諾を書面やメッセージの記録が残る形で得ることが重要です。UGC活用ツールの中には、許諾管理機能を持つものもあります。

 注意点3:薬機法・景品表示法などの関連法規の遵守

特に化粧品や健康食品などの分野では、UGCの内容が薬機法(旧薬事法)に抵触するような効果効能を謳っていないか、注意が必要です。また、UGCを広告利用する際には、景品表示法における優良誤認表示や有利誤認表示に当たらないかを確認する必要があります。

 注意点4:ステルスマーケティング規制への配慮

企業がUGC創出キャンペーン(インセンティブ提供など)を行う場合や、インフルエンサーに依頼する場合は、それが広告・宣伝であることを隠してはいけません。景品表示法(ステマ規制)に基づき、「#PR」「#プロモーション」など、企業が関与していることを明確に示す必要があります。

 注意点5:ネガティブなUGCへの対応方法

ネガティブな口コミや批判的な投稿に対しては、無視したり、一方的に削除したりするのではなく、真摯に対応する姿勢が重要です。丁寧なコミュニケーションを通じて、かえって顧客の信頼を得られるケースもあります。

 まとめ:ユーザーとの「共創」でマーケティングを成功に導こう

今回は、UGC(ユーザー生成コンテンツ)のマーケティングへの活用方法や、そのメリット、注意点について解説しました。

企業が発信する情報よりも、ユーザーの「リアルな声」が力を持つ時代において、口コミの効果を最大化するUGCマーケティングは、顧客との信頼関係を築き、ビジネスを成長させるための不可欠な戦略となっています。

大切なのは、UGCを単に「利用」するのではなく、ユーザーとのコミュニケーションを通じて価値を「共創」していくという視点です。

UGCをマーケティングに活用することは、顧客との信頼関係を築き、口コミの効果を最大化する上で非常に重要です。効果的なユーザー投稿を活用するためには、まず世の中に存在するUGCを発見・分析する必要があります。ログリーが提供する『Buzz』は、SNS上のトレンドや口コミを分析し、UGC創出のヒントやインサイトを得るのに役立ちます。さらに、収集したUGCを自社サイトで効果的に見せ、エンゲージメントを高めるためには『Engage』のようなツールが有効です。例えば、SNSキャンペーンの事例のように、ユーザーの投稿をWebサイトに表示することで、信頼性を高め、コンバージョンを促進できます。UGCの発見から活用まで、戦略的に取り組みたい方は、ぜひこれらのソリューションの詳細をご覧ください。

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マーケティング担当
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