コンバージョン率が上がらないLPの共通点とは?改善のためのチェックポイント7選

「広告費をかけてランディングページ(LP)に集客しているのに、全く成果に繋がらない…」
「自社のLPのどこに問題があるのか、コンバージョン率(CVR)が上がらない原因がわからない…」
「成果の出るLP改善をしたいけど、どこから手をつければいいの?」
多大な時間とコストをかけて制作したLPで、思うような成果が出ないと、担当者としては頭を抱えてしまいますよね。しかし、成果の出ないLPには、実はいくつかの「共通点」が存在します。
この記事では、CVRが上がらないLPにありがちな典型的な問題点と、それを解決するためのLP改善の具体的なチェックポイントを7つに絞って徹底解説します。ヒートマップ分析のような具体的な分析手法から、ランディングページ最適化の事例まで、初心者の方にも分かりやすくお伝えします。
この記事を読めば、自社LPの課題を客観的に洗い出し、成果の出るLPへと改善していくための具体的なアクションプランが見えてくるはずです。
目次
## なぜ重要?ランディングページ(LP)最適化の基本
まず、なぜLPの改善が重要なのか、基本的な考え方をおさらいしましょう。
LP(ランディングページ)とは?特定の行動を促すための「着地ページ」
LP(ランディングページ)とは、広義には検索結果や広告などを経由してユーザーが最初に「着地」するページ全般を指しますが、マーケティングにおいては特に、商品購入、資料請求、問い合わせといった特定の行動(コンバージョン)を促すことに特化した、縦長の1枚構成のWebページを指すことが一般的です。
LPは、Web広告や特定のキャンペーンの受け皿として、ユーザーをコンバージョンへと導くための「セールスマン」のような重要な役割を担っています。
CVR(コンバージョン率)がLPの成果を測る生命線
LPの成果を測る上で最も重要な指標がCVR(Conversion Rate:コンバージョン率)です。これは、LPを訪問したユーザーのうち、どれだけの割合が目標とする行動(コンバージョン)を完了したかを示す指標です。
計算式:
CVR (%) = コンバージョン数 ÷ LPへのアクセス数(セッション数やユーザー数) × 100
たとえ多くのアクセスを集めても、CVRが低ければ成果には繋がりません。LPのCVRを改善することは、マーケティング活動全体の費用対効果を向上させる上で極めて重要です。
なぜLPの改善(LPO: Landing Page Optimization)が必要なのか?
LPは一度作って終わりではありません。公開後にユーザーの反応やデータを分析し、継続的に改善していく活動、すなわちLPO(Landing Page Optimization:ランディングページ最適化)が不可欠です。LPOを実践することで、広告費を増やすことなく、コンバージョン数を増やし、ビジネスの成長を加速させることができます。
## あなたのLPは大丈夫?CVRが上がらないLPの共通点と原因
LP改善に取り組む前に、まずは自社のLPがなぜ成果を出せていないのか、その原因を分析し、課題を特定することが重要です。
LP改善の前に、まずは課題を分析しよう
「CVRが上がらない」と一言で言っても、その原因は様々です。「そもそもターゲットに響いていないのか」「メッセージは伝わっているが、フォームで離脱しているのか」など、どこにボトルネックがあるのかを突き止める必要があります。
分析に役立つツール
課題分析には、以下のようなツールの活用が有効です。
アクセス解析ツール(例: Google Analytics 4):
LPのPV数、流入元、ユーザーの属性、直帰率、離脱率などを確認し、定量的な現状を把握します。
ヒートマップ分析ツール:
ヒートマップ分析は、LP上でユーザーがどこをよく見ているか(アテンションヒートマップ)、どこをクリックしているか(クリックヒートマップ)、どこまでスクロールしたか(スクロールヒートマップ)を視覚的に分析できるツールです。ユーザーの無意識の行動を捉え、「CTAボタンが見られていない」「重要な情報が読まれる前に離脱している」といった課題を発見するのに非常に役立ちます。
これらのツールで得られたデータをもとに、次に紹介するチェックポイントと照らし合わせてみましょう。
## 【実践】LP改善のための7つのチェックポイント
ここからは、具体的なLP改善のための7つのチェックポイントと、それぞれの改善策を見ていきます。
チェックポイント1:ターゲットと訴求メッセージは一致しているか?
よくある原因:
広告(バナーやリスティング広告)で訴求している内容と、LPで訴求している内容にズレがある。
LPで設定しているターゲット像(ペルソナ)と、実際の訪問ユーザー層が一致していない。
ターゲットの本当の悩みやニーズを捉えられておらず、メッセージが響いていない。
改善策:
広告とLPのキャッチコピー、デザイン、オファー内容に一貫性を持たせる。
ターゲットペルソナを再設定し、そのペルソナが使う言葉や抱える課題に寄り添った訴求を行う。
ユーザーアンケートやインタビューを実施し、ターゲットのインサイトを深く理解する。
チェックポイント2:ファーストビューで心を掴めているか?
ファーストビューとは、ユーザーがLPにアクセスした際に、スクロールせずに最初に見える画面領域のことです。ユーザーはここで3秒以内に、続きを読むかどうかを判断すると言われています。
よくある原因:
キャッチコピーが平凡で、自分ごととして捉えられない。
このLPを見ることで得られるメリット(ベネフィット)が不明確。
何の商品・サービスに関するページなのかが一目で分からない。
メインビジュアルがターゲットに響かない、または魅力的でない。
改善策:
ターゲットに「ドキッ」とさせるような、具体的でインパクトのあるキャッチコピーを作成する。
誰向けの、どんな悩みを解決する、どんな未来を提供するページなのかを簡潔に提示する。
ターゲットが共感できる人物や、理想的な利用シーンをイメージできる画像を配置する。
チェックポイント3:コンテンツの構成とストーリーは魅力的か?
ファーストビューで興味を持ったユーザーを、コンバージョンまで導くためには、コンテンツ全体の構成、つまりストーリーが重要になります。
よくある原因:
単なる機能や特徴の羅列になっており、ユーザーにとっての価値が伝わらない。
ユーザーが抱くであろう不安や疑問(「本当に効果あるの?」「他と何が違うの?」など)に答えていない。
コンテンツの流れがスムーズでなく、途中で話が飛んだり、論理的でなかったりする。
改善策:
共感を呼ぶストーリー構成を意識する。例えば、「問題提起(共感)→原因の提示→解決策の提示→具体的な証拠(実績・お客様の声)→行動喚起」といった流れ(PASONAの法則など)を参考にします。
お客様の声や導入事例、専門家の推薦といった第三者からの評価(社会的証明)を活用し、信頼性を高める。
ユーザーの不安を払拭するためのFAQ(よくある質問)などを設ける。
チェックポイント4:CTA(行動喚起)は明確で魅力的か?
CTA(Call to Action)は、ユーザーに具体的な行動(購入、問い合わせなど)を促す、LPの心臓部です。
よくある原因:
CTAボタンが背景に埋もれていて目立たない。
ボタンの文言が「送信」「クリック」など、具体的でなく魅力的でもない。
LP内にCTAが複数種類あり、ユーザーを迷わせている。
CTAがページの最後にしかなく、途中で関心が高まったユーザーを取りこぼしている。
改善策:
CTAボタンは、周囲と対照的な目立つ色にし、クリックできることが一目で分かるデザインにする。
ボタンの文言(マイクロコピー)を、「無料で試す」「資料を今すぐダウンロード」など、行動のメリットが伝わる具体的な言葉にする。
LPの主要なCTAは一つに絞り、それをコンテンツの流れに合わせて複数回(例:冒頭、中間、最後)配置する。
チェックポイント5:入力フォームで離脱させていないか?(EFO)
せっかくCTAがクリックされても、入力フォームが使いにくいと、ユーザーはコンバージョンを完了せずに離脱してしまいます。EFO(Entry Form Optimization:入力フォーム最適化)は非常に重要です。
よくある原因:
入力項目が多すぎる。
必須項目が分かりにくい。
入力エラーが出た際に、どこが間違っているのか分かりにくい。
全角/半角の指定など、入力の手間が多い。
改善策:
入力項目は必要最小限に絞り込む。
必須項目は「※必須」などで明確に示す。
エラー表示をリアルタイムで行い、修正箇所を分かりやすくガイドする。
郵便番号からの住所自動入力など、入力支援機能を導入する。
フォームをステップ化して、一度に表示する項目数を減らす。
チェックポイント6:デザインと信頼性は十分か?
LP全体のデザインや、ユーザーに安心感を与える要素もコンバージョンを左右します。
よくある原因:
デザインが古い、ごちゃごちゃしていて素人感がある。
スマートフォンで見た時に、文字が小さい、ボタンが押しにくいなど、表示が最適化されていない。
運営者情報やプライバシーポリシー、特定商取引法に基づく表記などがなく、信頼性に欠ける。
改善策:
清潔感のある、ターゲットに合ったデザインに刷新する。
モバイルファーストでデザインし、スマホでの閲覧・操作性を最優先する。
権威性や社会的証明を提示する(導入実績、メディア掲載歴、受賞歴、専門家の推薦など)。
企業情報やプライバシーポリシーへのリンクを明記し、安心感を与える。
チェックポイント7:ページの表示速度は遅くないか?
LPの表示速度が遅いことは、ユーザー離脱の大きな原因となります。
よくある原因:
画像のファイルサイズが大きく、最適化されていない。
不要なスクリプトやCSSが多く、ページの読み込みを阻害している。
改善策:
画像を圧縮したり、次世代フォーマット(WebPなど)を利用したりする。
ソースコードを最適化し、不要な記述を削除する。
GoogleのPageSpeed Insightsなどのツールで速度を計測し、改善点を特定する。
## ランディングページ最適化の成功事例から学ぶ
(ここでは具体的な企業名は避け、一般的な改善事例として記述します)
事例1:キャッチコピーとCTAの変更でCVRが2倍になったBtoBサービスのLP
あるBtoB向けツール提供企業は、機能訴求中心だったLPのファーストビューを、ターゲットの課題解決に繋がる「ベネフィット訴求」のキャッチコピーに変更。さらに、CTAボタンの文言を「資料請求」から「3分でわかる機能紹介動画を見る」に変更したところ、ハードルが下がり、CVRが2倍に向上しました。
事例2:フォームの項目削減とステップ化で離脱率が大幅に改善したECサイトのLP
あるECサイトでは、購入フォームの入力項目が多かったため、フォーム到達後の離脱率が高いという課題がありました。そこで、入力項目を必要最小限に絞り込み、さらに「お客様情報」「配送先情報」「決済情報」と3つのステップに分けたところ、ユーザーの心理的負担が軽減され、フォームでの離脱率が40%改善しました。
事例3:ヒートマップ分析に基づきコンテンツの順番を入れ替えて熟読率を上げたLP
ある情報商材のLPでは、ヒートマップ分析を行ったところ、ユーザーが価格や購入ボタンを見る前に、特定の「お客様の声」のセクションで離脱していることが多いと判明。そこで、そのお客様の声をより上部に移動させ、価格提示の前に信頼性を高める構成に変更した結果、ページの熟読率とCVRが向上しました。
## まとめ:LP改善のチェックポイントを元に、成果の出るランディングページへ
今回は、コンバージョン率が上がらないLPに共通する問題点と、具体的な改善のための7つのチェックポイントについて解説しました。
CVRが上がらない原因は一つとは限りません。ターゲット設定、ファーストビュー、コンテンツ構成、CTA、フォーム、デザイン、表示速度といった各要素を、データに基づいて一つひとつ見直し、改善していくことがランディングページ最適化の鍵となります。
そして何より重要なのは、一度改善して終わりにするのではなく、分析と改善のサイクル(PDCA)を回し続けることです。
CVRが上がらない原因を特定し、LP改善を進めるためには、本記事で紹介したチェックポイントを一つずつ確認していくことが重要です。特に、ヒートマップ分析でユーザー行動を可視化したり、CTAやフォームのA/Bテストを行ったりすることは、ランディングページ最適化に欠かせません。ログリーが提供する『Engage』は、ヒートマップ分析やA/Bテスト、離脱防止ポップアップ、EFO(エントリーフォーム最適化)支援といった、LP改善に必要な機能をノーコードで簡単に実装できるツールです。専門知識がなくても、データに基づいたLP改善サイクルを素早く回し、コンバージョン率向上を目指すことができます。成果の出るLPへの第一歩として、ぜひEngageの詳細をご覧ください。
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