ユーザーインターフェース(UI)の基本原則!コンバージョンに繋がるデザインとは?

「Webサイト、なんとなく作ってない…?」
「使いにくいサイトは、なぜかコンバージョン率(CVR)が低い気がする…」
「UIデザインの基本って、何を意識すればいいか分からない…」
Webサイトを運営する上で、見た目の美しさだけでなく、ユーザーが「使いやすい」と感じるデザインは、コンバージョン率に大きな影響を与えます。ユーザーインターフェース(UI)は、Webサイトとユーザーがコミュニケーションをとる上での「顔」であり、その設計次第でサイトの成果が大きく変わります。
この記事では、UIデザインの基本となる原則を分かりやすく解説します。認知負荷の軽減、視線誘導、クリックの容易さ、フィードバックの提示など、ユーザーが直感的かつスムーズに操作できるUIを設計するためのウェブデザイン原則と具体的なデザイン例を紹介します。
この記事を読めば、ユーザビリティに優れたデザインの重要性を理解し、Webサイトを成果の出る資産へと変えるための具体的なヒントが得られるはずです。
目次
- 1 なぜ重要?UIデザインがコンバージョンを左右する理由
- 2 UIデザインの基本原則【ユーザーを迷わせないための7つの原則】
- 2.1 原則1:認知負荷の軽減(考えさせないデザイン)
- 2.2 原則2:一貫性(どこでも同じルール)
- 2.3 原則3:視線誘導と情報階層(どこを見ればいいか分かりやすく)
- 2.4 原則4:フィードバックの提示(ユーザーの行動に反応する)
- 2.5 原則5:クリック・操作の容易性(押しやすいボタン、分かりやすいリンク)
- 2.6 原則6:エラー防止とリカバリー(間違いにくい設計と、間違えても大丈夫な設計)
- 2.7 原則7:簡潔性とミニマリズム(シンプルで分かりやすく)
- 2.8 【実践】UI改善でコンバージョン率を高めるためのチェックポイント
- 2.9 チェックポイント1:ファーストビューでの明確なメッセージング
- 2.10 チェックポイント2:CTA(行動喚起)ボタンのデザインと配置
- 2.11 チェックポイント3:入力フォームの最適化(EFO)
- 2.12 チェックポイント4:ナビゲーションの分かりやすさ
- 2.13 チェックポイント5:モバイル対応と表示速度
- 3 UI改善の成否を分ける!A/Bテストと効果測定
- 4 まとめ:UIデザインの基本原則を理解し、成果の出るWebサイトへ
なぜ重要?UIデザインがコンバージョンを左右する理由
UIデザインの定義:ユーザーとWebサイトの「接点」
UI(UserInterface:ユーザーインターフェース)デザインとは、ユーザーがWebサイトやアプリを利用する際に目にする画面の見た目、レイアウト、ボタン、アイコン、フォントなど、全ての情報や要素を設計することを指します。
「ユーザーが何を見て、どう操作するか」という接点(インターフェース)をデザインする行為であり、見た目の美しさだけでなく、「分かりやすさ」「使いやすさ」といった機能性が問われます。
ユーザー体験(UX)とUIの関係性
UIとよく似た言葉にUX(UserExperience:ユーザー体験)があります。
UX:ユーザーがサービス全体を通じて得られる体験そのもの。「楽しかった」「便利だった」といった感情や満足度。
UI:UXを実現するための接点や手段。
家を建てることに例えると、UXが「住み心地の良い家」という体験だとすれば、UIは「使いやすいドアノブ」「座り心地の良いソファ」「開けやすい窓」といった、その体験を構成する個々の要素にあたります。良いUIは、良いUXの実現に不可欠です。
なぜUIがコンバージョン率に影響するのか?
UIがユーザーにとって分かりにくかったり、使いにくかったりすると、以下のような問題が生じます。
ユーザーの混乱とストレス:「このボタンは何を意味するの?」「次にどこへ進めばいいの?」とユーザーが迷うことで、認知負荷が高まり、ストレスを感じてしまいます。
行動の妨害:目的のボタンが見つけられない、入力フォームが使いにくいなどの問題は、ユーザーの行動を妨害し、途中で離脱させてしまいます。
信頼性の欠如:デザインが古かったり、統一感がなかったりすると、サイトやブランドに対する信頼性が低下し、コンバージョンに繋がりません。
良いUIは、ユーザーの思考を止めず、ストレスなくスムーズに目的の行動へと誘導するため、コンバージョン率の向上に直接貢献します。
UIデザインの基本原則【ユーザーを迷わせないための7つの原則】
ここでは、ウェブデザインの原則として知っておきたい、UI設計における7つの基本原則をご紹介します。これらの原則を意識することで、ユーザビリティに優れたデザインを作成できます。
原則1:認知負荷の軽減(考えさせないデザイン)
ユーザーに「このボタンは何を意味するんだろう?」「次に何をクリックすればいいんだろう?」と考えさせないことが、UIデザインの最も重要な原則です。誰が見ても直感的に理解できるアイコンや言葉を使い、情報や機能はユーザーが必要とするタイミングで提示しましょう。
原則2:一貫性(どこでも同じルール)
Webサイト内の全てのページで、同じ機能のボタンは同じ色や形、同じ位置に配置するなど、デザインに一貫性を持たせることが重要です。ユーザーは一度覚えた操作方法を他のページでも期待するため、一貫性がないと混乱してしまいます。
原則3:視線誘導と情報階層(どこを見ればいいか分かりやすく)
ユーザーの視線は、サイトの特定の場所(左上から右下へ、Zの法則など)を辿る傾向があります。この習性を利用し、最も重要な情報やCTA(行動喚起)ボタンを、ユーザーの視線が集まる場所に配置しましょう。また、見出し、本文、リストなどを適切に使い分け、情報の階層を分かりやすくすることも重要です。
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原則4:フィードバックの提示(ユーザーの行動に反応する)
ユーザーが何らかの操作(ボタンをクリック、フォームに入力など)を行った際には、サイトが何らかのフィードバックを返すことが重要です。
例:
ボタンをクリックしたら、色が変わる、影が沈む
フォーム入力中にエラーがあれば、リアルタイムで赤文字で警告を表示する
フォーム送信後に「送信が完了しました」というメッセージを表示する
このようなフィードバックは、ユーザーに「サイトは正常に動いている」という安心感を与えます。
原則5:クリック・操作の容易性(押しやすいボタン、分かりやすいリンク)
ボタンは、PCだけでなくスマートフォンでも指で押しやすい十分な大きさと間隔を確保しましょう。リンクも下線や色を変えるなどして、クリックできることが明確に分かるデザインにします。
原則6:エラー防止とリカバリー(間違いにくい設計と、間違えても大丈夫な設計)
ユーザーが入力ミスをしにくいフォーム設計(EFO)や、誤った操作をしてもすぐに元に戻せる「戻る」ボタンの設置、親切なエラーメッセージの表示など、ユーザーのミスを未然に防ぎ、ミスから立ち直りやすくする工夫が重要です。
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原則7:簡潔性とミニマリズム(シンプルで分かりやすく)
「Lessismore(少ないほど豊かである)」という言葉の通り、不要な情報や要素は思い切って削ぎ落としましょう。シンプルで洗練されたデザインは、ユーザーの認知負荷を減らし、最も重要な情報やCTAにユーザーの注意を集中させます。
これらの原則を意識したUIデザインは、ユーザーのコンバージョン率に良い影響をもたらします。
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【実践】UI改善でコンバージョン率を高めるためのチェックポイント
UIを改善し、コンバージョン率を高めるためには、以下のチェックポイントを定期的に見直しましょう。
チェックポイント1:ファーストビューでの明確なメッセージング
サイトに訪れたユーザーが最初に目にするファーストビューで、誰に、何を、どう伝えるか、というメッセージが明確かを確認しましょう。ユーザーの悩みに共感し、このサイト(ページ)がその解決策であることを示せているか?をチェックします。
チェックポイント2:CTA(行動喚起)ボタンのデザインと配置
CTAボタンがユーザーの目に留まりやすいか?クリックしたくなるような文言か?ファーストビューやページの最後に適切に配置されているか?などをチェックします。
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チェックポイント3:入力フォームの最適化(EFO)
入力項目が多すぎないか?入力補助機能(住所自動入力など)はあるか?エラーが分かりやすいか?などをチェックします。フォームはコンバージョン直前の重要な接点であるため、特に丁寧な改善が求められます。
チェックポイント4:ナビゲーションの分かりやすさ
ユーザーがサイト内で迷子になっていないか?目的の情報にたどり着きやすいサイト構造か?パンくずリストやグローバルナビゲーションが直感的か?などをチェックします。
[関連記事:Webサイトの回遊率を高める方法とは?]
チェックポイント5:モバイル対応と表示速度
スマートフォンでの閲覧・操作性に問題はないか?ページの表示速度は遅くないか?をチェックします。特に、モバイルファーストを意識したUIデザインが重要です。
UI改善の成否を分ける!A/Bテストと効果測定
UI改善施策が本当に効果的だったかを客観的に判断するには、データに基づいた効果測定が不可欠です。
A/BテストでUI改善の効果を検証する
UIのデザイン(例:ボタンの色、キャッチコピーの文言、レイアウトなど)の一部だけを変えた複数のパターンを作成し、A/Bテストを実施しましょう。どちらがより高いコンバージョン率を獲得できたかを比較検証することで、主観に頼らない改善が可能になります。
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ヒートマップ分析でユーザーの視線を可視化する
ヒートマップ分析ツールを使えば、ユーザーがページのどこに注目し、どこでクリックされているか、あるいは無視されているかを視覚的に把握できます。UIのどこがユーザーを混乱させ、どこが期待通りに機能しているかを発見する上で非常に有効です。
ユーザーテストやアンケートで定性的な意見を聞く
「なぜそう感じたか?」「どこが使いにくいか?」といった定量的なデータでは見えにくいユーザーの「生の声」を、ユーザーテストやアンケートを通じて直接聞くことも重要です。
まとめ:UIデザインの基本原則を理解し、成果の出るWebサイトへ
今回は、UIデザインの基本原則と、それがコンバージョン率にどう影響するかについて解説しました。
ユーザーが直感的かつスムーズに操作できるUIは、ウェブデザイン原則に基づいたユーザビリティの高いデザインであり、単なる見た目の美しさを超えて、ユーザーのエンゲージメントとサイトの成果を最大化するための強力な武器となります。
ウェブサイトのデザインにおいてコンバージョン率を高めるためには、UIデザインの基本原則を理解し、ユーザーが「迷わない」「考えない」「ストレスを感じない」設計を心がけることが不可欠です。ログリーが提供する『Engage』は、ウェブサイト上でポップアップ、フォーム、メッセージングなど、ユーザーの行動を促すUI改善をノーコードで簡単に実装し、A/Bテストで効果を検証できるツールです。UIデザインの基本原則に基づき、コンバージョン率を最大化したいとお考えなら、ぜひEngageの詳細をご覧ください。